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佐賀大学農学部 徳田 誠先生ら「植物の世代を超えた防御応答: 親の世代でカメムシに加害された次の世代のツルマメは、 種子を急いで実らせる」研究成果公表

佐賀大学農学部 徳田 誠先生らの研究グループが、「植物の世代を超えた防御応答: 親の世代でカメムシに加害された次の世代のツルマメは、 種子を急いで実らせる」研究成果を公表。
この研究では、ダイズの原種であるツルマメでもホソヘリカメムシ(以下ホソヘリ)などのカメムシ類の加害により青立ちが生じるか、また、ホソヘリに加害されたツルマメの次世代ではどのような変化が見られるかを調査しました。
野外調査の結果、ホソヘリの秋世代の発生時期は、ツルマメの開花期および莢の成熟時期と一致すると推定されました。また、ホソヘリに加害されたツルマメでは、種子の成熟遅延など、ダイズと同様に青立ちの症状が確認されました。
一方、親世代が蕾から花の時期にホソヘリに加害されたツルマメから種子を採取して栽培した結果、ホソヘリに加害されなかったツルマメに比べて莢の成熟が早くなり、種子数は減ったものの、より大きなサイズの種子を付けました。昆虫に加害された植物の次世代で、昆虫に対する防御物質を多く産生するなど、世代を超えた被食防御応答に関しては過去にも報告例がありますが、今回のような、昆虫の加害を受けた植物の次世代における種子形成時期の変化は極めて稀な現象です。
詳しくは下記をご覧ください。

▲ホソヘリカメムシ(成虫)
▲ツルマメの未成熟(黄緑色)および成熟(黒色)莢

参照元:佐賀大学広報室
植物の世代を超えた防御応答: 親の世代でカメムシに加害された次の世代のツルマメは、 種子を急いで実らせる

https://www.saga-u.ac.jp/koho/press/2022030323856

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