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海苔の油で脂肪肝改善!肝臓のアラキドン酸とリノール酸代謝に影響

鹿児島大学大学院理工学研究科 飯笹さやか特任助教を中心に、佐賀大学、西九州大学等の研究者が加わる共同研究グループが、スサビノリから抽出した脂質成分SNL(Susabinori lipids)が肝臓に及ぼす影響を遺伝子レベルで解明しました。SNLが持つ抗脂肪肝作用に関わる遺伝子と代謝経路が明らかになり、2023年12月12日、米国のオンライン学術誌『PLOS ONE』(プロスワン)に掲載されました。この研究の成果は、新しい脂肪肝治療の提案と、廃棄海苔の有用性向上に貢献すると考えられます。
生活習慣病のひとつである脂肪肝は、肝硬変や肝臓がんの発症原因でもあります。この研究で特定された15の遺伝子やSNLの肝臓における作用機序は、脂肪肝治療の新しい糸口になると期待されます。また、有明海を有する九州には海苔の産地が多く、生産量は全国の40%以上を占めています。しかし、見た目等の問題から廃棄される海苔も多いのが現状です。廃棄海苔からSNLを抽出し、食品由来の安全な抗脂肪肝サプリメントとして活用することは、地域産業の活性化やSDGs促進に繋がります。本研究成果は、これらの産業モデル実現へ向けた一助にもなると考えられます。
詳しくは下記をご覧ください。

参照元:佐賀大学広報室
海苔の油で脂肪肝改善!肝臓のアラキドン酸とリノール酸代謝に影響

https://www.saga-u.ac.jp/koho/press/2023121831968

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