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佐賀大学開発中の新薬が、難治性リンパ腫にも有効である可能性を発見

佐賀大学医学部創薬科学共同研究講座の木村晋也教授らの研究グループは、大原薬品工業(滋賀)との共同研究で、血液悪性腫瘍に効果を示す新規DNAメチル化阻害剤であるOR-2100の開発を進めています。悪性リンパ腫は血液がんの中で最も多く、MYCとBCL2 という2つの遺伝子異常を有するダブルヒットリンパ腫という高悪性度B細胞性悪性リンパ腫で、有効な治療がなく、その生命予後は2年弱であります。従来、脱メチル化剤という薬はがん抑制遺伝子の働きを回復させることで、抗がん作用を発揮すると考えられていました。今回、木村晋也教授、嬉野博志特任教授、城戸口啓介病院助教らの研究チームは、がん細胞が増えるためには細胞分裂が必要だが、OR-2100は細胞分裂を上手くできなくする作用(有糸分裂異常)を起こすことにより、ダブルヒットリンパ腫に対する高い抗腫瘍効果を発揮することを明らかにしました。OR-2100は内服薬であるという特徴があるので、難治性悪性リンパ腫の治療に有効であるだけでなく、外来での通院治療が可能となります。また、入院期間を最小限に減らすことで、患者さんの入院前の生活を取り戻すことにも貢献する可能性をもつと考えています。詳しくは下記をご覧ください。
参照元:佐賀大学広報室
佐賀大開発中の新薬が、難治性リンパ腫にも有効である可能性を発見
https://www.saga-u.ac.jp/koho/%e4%bc%9a%e8%a6%8b/2025092938597