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佐賀大学医学部、長崎大学原爆後障害医療研究所、熊本大学大学院生命科学研究部による研究チーム 間葉性異形成胎盤発症におけるSCMC構成因子の関与を解明

間葉性異形成胎盤(placental mesenchymal dysplasia: PMD)は嚢胞状変化を示す稀な胎盤異常で、流早産や胎児発育不全などの合併症リスクが高く、約20%でベックウィズ・ヴィーデマン症候群が合併します。
今回の研究では両親性PMD妊娠を経験した7名の母親の末梢血DNAを対象に全エクソーム解析を行い、Subcortical Maternal Complex(SCMC)の構成因子であるNLRP遺伝子のバリアントを同定しました(NLRP5複合ヘテロ(うち1つはフレームシフト)とNLRP2ミスセンスを同定。NLRP5フレームシフトは病的と評価。)。胎盤組織でメチル化解析を行った結果、複数のインプリント制御領域のDNAメチル化異常を検出しました。さらに、同一胎盤でも解析部位によってDNAメチル化異常部位が異なるモザイク様の分布を確認しました。
本成果は、長崎大学原爆後障害医療研究所人類遺伝学研究分野 長崎大学大学院卓越大学院プログラム 吉浦孝一郎教授、三嶋博之助教、熊本大学大学院生命科学研究部 産科婦人科学講座 大場隆准教授(現熊本総合病院副院長)との共同研究によるものです。また、本研究は、医学部生 村瀬絢香さんが3年生から始めた研究です。医学部の勉強や部活動の合間に実験を重ねて成果を得ました。詳しくは下記をご覧ください。
参照元:佐賀大学広報室
間葉性異形成胎盤発症におけるSCMC構成因子の関与を解明
https://www.saga-u.ac.jp/koho/press/2025082238354